アクセルグリップ握りしめ

オフロードバイク、セローと共に成長していく、初心者ライダー奮闘記

空を走る道〜伊豆ソロツー②

熱海ビーチラインは美しい景色が楽しめる素敵な道でしたが、無料で走れる国道135号線も充分にツーリング向きのいい道でした。

ビーチラインを抜けると、再び135号線に戻ります。

 

海に面して緩やかに続くカーブを爽快に走り抜けます。この日は気温こそ低かったのですが、天気は快晴でした。青く輝く海を眺めながらの走りは最高です。

135号線がこんないい道だとは前情報でも仕入れて来ていなかったので、これは嬉しい誤算でした。

更に道を進み、最初の目的地『道の駅 伊東マリンタウン』の看板が見えます。

 

この日走っていて感じたことの一つに、この案内標識の有り難さがありました。当たり前に感じていましたが、行く先々や大きな道の分岐点には必ずと言っていいほど案内標識があります。

行きたい方向と大体の地名さえ把握していれば、この標識を見て進めばまず間違いようがないのではないかと思えました。

 

道の駅に到着し、トイレと水分補給を済ませます。

そして海沿いを歩きました。ここで海の写真を撮りたかったのですが、隣接している海には小さなボードがたくさん浮いていて、絵面的に今ひとつになりそうでした。

 

走行中は海の写真が撮れません。

この日の海をどうしても撮っておきたかった私は、辺りを見回し、敷地から少し出た小道を行けば広がる海が見えるのではないかと、そちらに歩みを進めます。

行ってみると、海は見えたのですが、今度は堤防とテトラポットが邪魔です。

「よっ」

私は自分の胸の高さほどもある堤防によじ登りました。ようやく目の前に海が広がります。

 

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納得のいく写真が撮れた私は、堤防から飛び降りるとセローの元に戻ります。

 

再出発です。

いよいよ、目的地である伊豆スカイラインへと向かいます。

スクリーンの用紙を、伊豆スカイライン天城高原料金所までのルートへと貼り替えました。

実はここからのルートは不安でした。

今までは、国道や県道などの、比較的大きな道路ばかり通って来ていました。交差点にも名前がありますし、案内標識だって充実しています。

ですが伊豆スカイラインまでのルートは小さな通りがメインとなり、交差点にも名前がないため迷いやすいだろうと思ったのです。

でもいざ行ってみると、迷うことはありませんでした。

曲がる交差点の前の、目印まで書き込んでいたからでしょうか。

 

ここでちょうど給油ランプが点灯したので、ガソリンスタンドに入ります。

伊豆スカイラインは全長40km。間に休憩所はありますが、ガソリンスタンドがないことは下調べ済みです。なので、どのみちスカイラインに入る前に給油を済ませる予定でした。

一人での給油は初めてでした。しかも、前回はSさんからやってもらったため、少し緊張します。

ですが、こちらはセルフではないので、店員さんに任せればいいので大丈夫でした。

 

給油を終えて走り進めると、『伊豆スカイライン』の案内標識があります。その標識が見えてから、料金所までの道も素敵でした。走りながら、スカイラインへの期待値が更に高まります。

 

やがて天城高原料金所に到着。お金を払い、いよいよ走り出します。

「わーお!」

走り出してすぐ最初のカーブで、私は一人歓声を上げました。

想像以上に美しい光景でした。

緩やかな道の両側に生える木々は、だいぶ落葉(らくよう)してはいたものの、綺麗に色付いていました。その一枚一枚が陽の光を受けくっきりと浮かび上がって見えます。

木々の下にはたくさんのすすきが、ふさふさと風を受けて揺らめいています。

カーブする道の向こう側には山々が連なり、その更に向こう側では、青空の下で雪を被った富士山がどっしりと構えていました。

「綺麗だねぇ」

私はセローに話しかけます。

そこはまるで、空を走る道でした。

信号もなく、渋滞もなく、急勾配もありません。まさに、ライダー好みのワインディングロード(カーブが続く道)です。

 

後続車もないためマイペースに走り続けていると、ちょうど良さそうな休憩スペースが見えたのでセローを停止させます。

時刻はちょうど昼の12時。お昼休憩にしようと思ったのです。

 

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向こう側に、富士山の頂きが見えています。

適当なサイズの岩があったので、腰を掛けてお弁当を広げました。

 

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この日のメニューは、厚焼き玉子サンドとツナマヨサンドです。

まずは玉子サンドを手に取り、かぶりつきます。中の玉子はプリプリで、噛むと口の中に旨みが広がります。

絶景を前に食べるお弁当は、やっぱり格別でした。

 

有難いなぁとしみじみ思います。

お天気もいい。お弁当も美味しい。景色も素晴らしい。

今日という日の全てに感謝したいと思いました。