第二段階に入り、3回目の実車です。
前回はコースをグルグル周回し、一通りのことが出来ていたので自信がついてきました。
直線でスピードが足りないとは注意されましたが、それはすぐに解消出来る問題だろうと甘く見ていたのです。
ところが、それは大間違いでした。
この日、まずはカーブ走行の練習です。ある程度のスピードを出しカーブを走行。その際、リーンイン、リーンアウトで曲がります。リーンインとは、上半身を車体の内側に持ってきて体重移動させながら曲がること、リーンアウトはその逆です。
先に行った教官が大声で私を呼び、発車の合図を送ります。
走り出し、滑らかに走行します。いつもでしたらブレーキをかけスピードを緩める箇所ですが、アクセルを回し教官が指示したスピードである、20kmに達するよう調整。
カーブに差し掛かると、そのまま何もしなければ遠心力で対向車線に飛び出しそうな状態になりました。私は思い切り進行方向に体重を乗せ、顔、上半身を車体の内側へ持って行きます。リーンインです。
それがクリアすると、今度は進行方向逆側に上半身を持って行き、リーンアウトをしました。
次は、急停車の練習です。
教官が、あるタイミングで急ブレーキをかけるから止まるようにと言い走り出したので、続いて走ります。
ノロノロの速度なのに、しかも急ブレーキが来ると分かっているのに、止まるのに焦ってしまいました。
ここで私の問題点が浮上します。
ブレーキのかけ方が下手なのです。
いつも、きっちりキュッと止まることが出来ず、何度か地面に左足を付けながらようやく止まっています。ある時などは、両足を付けながら止まってしまっていました。フットブレーキを使って止まっていなかったのです。
そのことを教官から指摘され、今度は一回できっちり止まろうとブレーキをかけるも、つんのめってバランスを崩しかけました。
検定の際、右足を着いて止まってしまったら一回につき2点減点されていくそうです。停止の度にそれをやってしまったらそれだけで不合格になるかもしれません。
どこで止まるかを早めに決め、ブレーキをかける力加減を調整してきっちり止まることが出来るようにならなければいけません。
そのことを踏まえ、次は急制動です。
前回の教習から何度も注意を受けていた、直線距離での加速40kmを出さなければいけません。そうして、特定位置からブレーキをかけ、白線で停止をします。
停止地点にいる教官が手を挙げて合図を送ったので、思い切り加速します。ところが、35kmくらいまでしか出ないまま、ブレーキ地点に来てしまいます。
もう一度やるよう言われ、再度挑戦するも、やはり40km超えは果たせませんでした。その次もです。
教官からは、スピードを出すのは怖いかもしれないけれど、加速しなければブレーキの効き方も分からないよ、と言われました。でも違います。恐怖心などありませんでした。スピードを出して駆け抜けるのは、むしろ爽快だったのです。
思うに、走り出しのアクセルの回しが足りないか、ギアチェンジで手間取ってしまっているかで、距離に対して加速が間に合っていないのではないかと分析しました。
もう一度挑戦しようとするも、教習終了の時間となってしまいました。
当然、課題がクリア出来なかったので次回持ち越しとなります。初めてのことです。
しかも、次の二時間はシュミレーションで、その次が学科です。実車に乗れるのはその後、しかも、教習終了まではあとたったの二回だけです。焦る気持ちばかりが空回りし、クリア出来るイメージも持てないままこの日の教習は終了となりました。
40km加速は、その速度に達していなかったからと言ってすぐ不合格になるわけではありません。検定中でも、もう一度だけチャンスが与えられます。ですが、それでも速度が足りなければ、その時点で不合格となってしまうのです。
もしかしたらこれが原因で検定に合格出来ないかもしれない。
教習所に通い始めてから初の、どんよりした気分での帰宅となりました。
教習終了後はいつも、Sさんにその日の教習内容と出来はどうだったかを報告していたのですが、この日は泣き顔絵文字付きでの報告となってしまいました。
ところがSさん、初めての挫折ですねと何故か嬉しそうです。今の気持ち、その焦りと不安を是非ブログに書いて下さいとまで言います。
教習内容をリアルタイムで赤裸々に明かしてきた私ですが、何故か今回のこれは次回の教習でクリア出来てから書こうと思っていました。要するに、隠蔽です。出来ないままの自分を晒すのが怖く、恥ずかしかったのです。
でもそれでは二輪教習の実態は伝わりません。
今の焦りと葛藤も含め、ありのまま晒すことで今回の受講記録を終えることにします。
…と、このブログを書き終わった後Sさんとお会いしました。
話題はやはり、上記急制動のことについて。
当日は突き放す言い方をしていましたが、具体的な状況を事細かに聞いた上で、いくつかの改善策を出してくれます。
まず考えられる原因。
1.走り始めのスピード不足。走り始めからアクセルの回しが足りず、結果として速度が不足してしまっているのではないかという点。
2.ギアチェンジのタイミングが合っておらず、加速が上手くいっていないのではないかという点。
3.ギアチェンジそのものに手間取ってしまっているのでは? または、それに付随する要因として、ギアチェンジが終わった直後の、クラッチの握りが長いのではないかと。正直この指摘は自分では思い付かなかった上、思い当たる節があったのでハッとしました。
4.加速をやめるタイミングが早すぎるのではないか、と。これも初めての切り口だったので目からウロコが落ちました。
原因が予測出来たのなら、あとは改善していくだけです。
次回実車の時間、これらの項目を一つずつ試して実践していこうと思います。